2014年10月29日水曜日

呉善花さんの、「日本の曖昧力-融合する文化が世界を動かす」を読んで 読書感想文を書きました。


呉善花さんの、「日本の曖昧力-融合する文化が世界を動かす」を読んで 私は2009年8月、下の通り、読書感想文を書きました。曖昧と聞いて、思い出したのは、私の人生です。それで私を、今日(10月29日)写真に撮って、この記事の写真にしました。

私はここまで生きてきて、分からないことが多かった。そのたび私は、周りの人に曖昧な態度を取ってきたと思います。周りの人は迷惑だったろうと、自己嫌悪にときどき陥っていりました。だから、曖昧には格別の思いがあります。

その私の自己嫌悪のもとを、呉善花さんは、この本で力と言ってくれました。それは、本を買いますね。曖昧さの力の元は、曖昧さ一般ではなく、曖昧さの何かだと思いますが、きっと日本人に広くあるのだと思います。

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読書感想文(日本の曖昧力-融合する文化が世界を動かす・・・呉善花)

<呉善花さんは1956年韓国済州島生まれで、今は日本国籍を取得して拓殖大学教授をしています。本も最初の「スカートの風」からその後いろいろなタイトルで沢山出し、そのユニークな日本人論を本の中で展開しています。>

呉善花さんは1956年1月に韓国済州島生まれで、30歳前後で日本に来て、学生をしながら、日本に来た市井の韓国人女性達のコンサルタントもしています。そして、それを本「スカートの風」にまとめ発刊しました。その本で、呉善花さんは日本で人気を博し、その後、韓国人だから分かる日本のユニークな特質を、いろいろな本にしています。

私の住んでいるマンション近くの区民図書館で、この人の本「わさびと唐辛子」を見つけ、読んだのが、この人と私の付き合いのはじめです。「わさびと唐辛子」は面白かった。韓国人が書く「日本人と韓国人の比較」は、似ている二つの国の人のそれぞれの国民性とその違いを、私たち日本人の視点とは別な角度から見せてくれるので、私たちの目から鱗を落としてくれます。やはり韓国人の李御寧さんの書いた「縮み志向の日本人」にも、昔の私の目から鱗が落とされましたが、呉善花さんの本も面白かった。

呉善花さんは韓国の軍隊にもいて、その後アメリカに行くステップとして日本に来たようです。最初は日本人の親切に感激し、しばらくして日本人のもつ壁にガッカリし、もっと付き合ううちジワーと日本人の良さに気がつきました。そしてそのまま日本に居つくことになって、日本国籍も取得し、今は拓殖大学の教授をしています。

呉善花さんがべースにしている韓国の常識は、私たち日本人の常識になってない部分が多いので、呉善花さんが語る日本には、「なるほどそういう見方があるのか」と、私は唸りました。呉善花さんが日本に来たばかりのとき、日本人の常識は呉善花さんの常識とは違っていたので、呉善花さんは“意識的”に、考えながら日本を見ることが出来たのでしょう。

一読、呉善花さんの日本を見る目は広く、深いと思いました。だからときどき私も呉善花さんの本を探して、読んでいます。この本が最近出たと知って、本屋に行って買ってきて読みましたが、やっぱり面白かった。

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<日本の文化と歴史を「世界的な視野からわしづかみにできる」ことが、この本の目標>

「はじめに」にこの本(2009.5、PHP発行)の成り立ちが書いてありました。拓殖大学での呉善花さんの講義を圧縮して、雑誌「歴史街道」(PHP研究所)に1年間12回連載した文章に、書き下ろしの1章を追加したものを付け加えて、この本ができたそうです。大学から、「日本の歴史と文化」という新しい講座を頼まれたとき、呉善花さんは講義の狙いを次ぎのように定めましたが、それは学生達の求めるものでもあったと、この本に書いています。

―――私は講義の狙いを、学生たちが日本文化とその歴史を「世界的な視野と観点からわしづかみできるようにすること、と定めました。・・・講義のたびに学生達に書かせる、感想文を読めば読むほど・・・たとえば・・・「高校までは日本の悪いとこばかり教わったようで、日本人であることに恥を感じていましたが、講義を通して日本人としてとても誇らしく感じるようになった」というのもありました。

―――「今日家に帰ったら、両親や祖父母に感謝の言葉を述べたい」と書く学生もいました。学生たちの意識転換のポイントとなったのは、私の講義で一貫してなされる、日本人の精神性や、日本文化の基調となっている曖昧さに対する積極的な評価でした。

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<1945年の敗戦で思考停止してしまった日本人は、また考え始めなければならない>

私も日本人なので日本人の心を、この本で素直に良いと表現していることがとても嬉しかった。何故ならこの本に書いてあることは、私たち日本人には素直に納得でき、私たちが日常的にしていることだったからです。ここに書いてあることなら、私もあまりエネルギーを使わず実施できると思いました。私たちが「当たり前に実施してきたこと」、「そんなことをする日本人なんて恥ずかしい」、と思ってきたことが、呉善花さんによって肯定的に書かれています。

こういう見方に、最初はショックを受けました。私たちが戦後アメリカ(とそれに追随した戦後のマスコミ等の、日本人全般)によって、戦争中の日本人の行いは悪いことだと教育されてきたのですね。それが、あらためて分かりました。考えてみれば、原爆を落とされる等、日本は太平洋戦争でアメリカに完膚なきまでに負けて、戦後の教育では日本の悪いところばかり炙り出されて教えられてきたのですね。

こんなことが、韓国生まれの呉善花さんに言われるまで、日本人が気づかなかったなんておかしいと思いました。が、韓国人だからこそ気づく日本の良さがあったのだとも思います。それに1945年太平洋戦争で日本はアメリカに、言い分けができないぐらい徹底的に敗れましたし、それ以降戦後は、「日本人のやることは全部駄目」というのが定着しました。

一部の例外はあったとしても、戦後の日本人全般は、戦争で悪かったのは軍人だけだったことにして、「戦争中は日本人(日本軍人?)が悪かった」というのを後押ししてしまいました。私は、その中心となった戦後のいわゆる進歩的文化人に、ずーっと憤りを感じていましたし、その考えにはご都合主義の嘘があったと今でも思っています。

たしかに戦争を振り返ってみれば、戦争ですから日本軍隊に馬鹿なことは沢山ありました。でも、戦争中の日本は大半の人たちが、鬼畜米英を叫んで、戦争にまい進していったことは、忘れてならないと思います。戦後の太平洋戦争(大東亜戦争?)の整理学で軍人に、戦争の悪さのすべてを押し付けたのは、安易すぎました。それで見えなくなったことが沢山あると、私は思っています。呉善花さんは、その忘れられた日本人良さを、改めて書いてくれているのでしょう。

私たちは呉善花さんの言う「日本人の良さ」を思い出しながら、でも自分達の弱点も、ご都合主義でなく、あらためて理解する必要があると思います。悪さも踏まえて、自分の良さを理解するのは難しいですから、その難しさにチャレンジしなければならないのでしょう。今が戦争での失敗(それは軍人の失敗だけでなく、自分たちの駄目さも象徴しています)を、もう一度勉強しなおして見るべきときと思います。

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<この本の目次を見れば、呉善花さんのいいたいことが分かります>

呉善花さんが、日本人についていいたいことの半分は、この本の目次を見れば分かります。それは以下の通りです。

第1章 日本文化の基礎――日本人の「曖昧さ」の根にあるもの
第2章 日本人はなぜ旅に出るのか
第3章 「美の大国日本」はいかにして生まれたか
第4章 日本人はなぜ微妙な歪を愛するのか

第5章 日本の職人はなぜ自然の声に耳をすますのか
第6章 世界で一番平等で安全な社会を築いた国はどこか
第7章 ぜ日本人は穏やかなのか
第8章 日本はいかにして「アジア文明」の博物館になったのか

第9章 日本語はなぜ「受け身」を多用するのか
第10章 なぜ日本庭園にいると想像が膨らむのか
11章 なぜ日本には武士が生まれたのか
最終回 天皇はいかにして日本社会に平等をもたらしたのか

特別書き下ろし講義 世界的な課題としての「日本風」

でも思いました。この分かりやすさは何なのか。呉善花さんは観念的ではないのです。いちいち歩いて裏をとっています。これが韓国の人のやりかたなのか。そうするとやっぱり戦後の「日本人は駄目」と、いうのも分かるような気がします。

でも、日本人の「曖昧さ」を含む考え方には、これからの世界を変える力があると、呉善花さんは言っています。私たちは、呉善花さんの言っていることを、多分日々実践しているのでしょう。しかし、そこに深く思いを致してない自分も感じます。もう60歳を過ぎた私ですが、これから呉善花さんの言う方向で、勉強していきたいと思いました。

2014年10月28日火曜日

今日(10月28日)、友達と会いビルを出たら、そこには東京都庁の議事堂があった。

今日(10月28日)、友達と会いビルを出たら、そこには東京都庁の議事堂があった。写真は、東京都議会議事堂を、道路から北東を向いて、撮ったもの。写真中央の下側が、東京都議会議事堂。上の方に見えるのが、西新宿の高層ビル街。

今日(10月28日)、友達のいる西新宿の小田急第一生命ビルに行った。

今日(10月28日)、友達のいる西新宿の小田急第一生命ビルに行った。写真は、その高いビルを撮ったもの。写真の高いビルの右側が、小田急第一生命ビル。左側が、ハイアットリージェンシー東京。

その友達とは、40年少し前、一緒に全電通本社支部で、組合活動をしている。67歳の今も、ピッチャーをしているという、化け物みたいに体の丈夫な人だ。毎週、水曜日は、プールに行っているという。この前、東京都下の市の合同の体育会があったとか。「バタフライと背泳ぎに出て、レベルの高さを感じた」「筋力が衰えている」と言っていた。その人は若いとき、背泳で国体にも出ている。まだ、レベルの高さとか、筋力の衰えたか、言っていて、凄いなと思った。

私は、若い時から人の心を分かろうとしない、「わかっていない人」だった。最近ひと月に一回あっている安達さんが、「脳のリミッターを外せ」と、言っているが、私は若い時から「脳のリミッターが壊れた人だった」と思う。私の悪いところは、みんな親のせいだと思ってきた。「脳のリミッターが壊れいる」のも、私は、私の親の子だからしょうがないと思っている。(自分にいいところがあれば、それは自分のせいだと思ってきたが)。

良く死んだ女房が、こんな私と一緒に、長くいてくれた。ハチャメチャな私のこれまでだったが、会った人には、恵まれたと思う。私の昔の友達には、今日あったような人もいたんだと思った。

今日友達にあったのは、懇親会の打合せのためである。年に一回2月頃、7年前ぐらいからこれまで、一緒に組合をした人で集まってきた。毎年6~7人集まる。当時の私たちは若く、みんな青年・婦人だった。あのころ、私は馬鹿だったといつも反省しているが、いろいろな活動もしている。みんないい思い出だ。人と会うって、素晴らしい。いろんなことを考えた、今日の出会いだった。

今日(10月28日)朝6時に、ようやく空があけてきた。


今日(10月28日)朝6時に、ようやく空があけてきた。写真は、今日、朝6時に窓からの景色を、撮ったもの。左側の建物がNTT東日本の本社ビル。右側の建物がオペラシティービル。私の部屋から、南西に向かって、写真を撮ると、この写真になる。

この景色を、毎朝見ている。夏は朝5時になると、明るくなっていたが、今は5時にはまだ、真っ暗だった。秋の夜長はつるべ落としというが、本当に日が短くなっているなと思う。

私は、前にNTTに勤めていて、本社にもいたことがある。担当課長のときは、1週間のうち半分以上、会社に泊まっていた。でも、今日見ると、両方のビルとも、ほとんど全部、窓のあかりは消えている。それで思った。あの時の私達(一緒に泊まっている人たちが、何人もいた)は、なんだったんだろう。今の方が正常ではないか。

確かに、泊まっても泊まらなくても、大して世の中変わらない。泊まらないほうが、スマートだな。でも、あの時代は、私を訓練する機会にはなった。泊まって仕事が進んだよりは、私自身を鍛えたことの方が、思い出としては大きい。急に、夢野久作さんの「ドグラマグラ」という本を思い出した。「この世は人間の解放運動場」。そうなんだ、私たちはやっていることは、なんでもいいんだ。解放運動していることに意味があるんだ、と思った。

2014年10月27日月曜日

船井幸雄さんの書いた、「二つの真実」を読んで、読書感想文を書きました。

船井幸雄さんの書いた、「二つの真実」を読んで、2009年8月、私は下記の通り読書感想文を書きました。

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読書感想文(二つの真実・・・船井幸雄)

<船井幸雄さんは1933年大阪生まれの経営コンサルタント兼思想家です>

船井幸雄さんは1933年1月に大阪で生まれ、流通関係の経営コンサルタントをし、一部上場企業の船井総合研究所を創業しました。本も沢山書いており、思想家でもあると思います。スピリチュアルなことも書いていて、最近はそれが中心になりました。

本には過激とも思えるスピリチュアルなことが書いてあるので、船井幸雄さんの言うことについて、眉につばをつける人も多いです。私がこの人の本を最初に読んだのは1990年代だと思いますが、書いてあることについて素直に納得がいったので、その後毎年2冊ぐらい、この人の本を読むようになりました。最初の頃は、スピリチュアルなことに触れることは、少なかったと思います。

「長所伸展法」(短所は忘れて長所を伸ばせ。長所を伸ばせば短所は忘れられる。教育とは褒めることである。褒めれば長所が延びる)。「包み込み理論」(人のことは包み込め。自分の仲間にしろ。何でも一番を目指せ。人は一番に寄ってくる)。「圧縮伸張法」(お店の面積は半分にしろ。混んでいるところに人は集まる。空いたスペースを利用して一番売れているものを並べろ)。

「いいことをすれば、根明になれる。根明になれることをしろ」。この人が本のなかで言う言葉は、妙に納得がいったし、語り口もシンプルで、それなら私にでも出来るという言葉が並んでいました。

私の本を読む動機のひとつは、自分の情緒不安定対策です。そういうアプローチから、いろいろな本を読みました。私が20代早々のとき、学者で東工大の心理学の教授であった宮城音弥さんの「心理学」という本を読んでいます。その内容の一部「前世を記憶する子供達」に、「なるほどそういうこともあるか」と感心しました。

この系譜で高木彬光さんも読みました。岸田秀さんも読みました。邱永漢さんも読みました。日本や日本人を知りたくて馬野周二さん、山本七平さん、中里介山の「大菩薩峠」の全巻、それから歴史物の宮城谷昌光さん(中国)、塩野七生さん(イタリア)も読みました。

最近では、スピリチュアルな本も読んでいます。飯田史彦さんの「いきがいの創造」他も面白く読んでいます。ニール・ドナルド・ウオッシュさんの「神との対話」以下も読みました。・・・。そういうなかで、船井幸雄さんも読みました。が、船井幸雄さんがスピリチュアルな人とは、最初は思わなかったのですが。

でも間違いなく、船井幸雄さんの本を読むと、私の情緒不安定はなくなると思います。スピルチュアルなところを除くと、言っていることについて納得がいきました。スピリチュアルなところは、何か飛躍しているような気もしますが、アプローチの順番は正しいような気がして、言っていることを無視できないと思うので、そこも分からないながら読んでいます。

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<「二つの真実」は、一つはこの世の中の事は99.9%、何千年もまえから決まっている。二つめは、しかし、最近(と言っても何千年単位の話ですが)何千年も前から決められていることが改善できるようになった、というものです>

のっけからこういうことが書いてあるから、私たち普通の人間には、船井幸雄さんの言っていることに拒絶反応もでるのだと思います。しかし読み終わったときに、言っていることは本当かも知れないなと感じさせる信頼感も、私の過去の読書にはあったので、私はこの船井幸雄さんの本を読み進めることが出来ました。

船井幸雄さんが「世の中の事は99.9%、何千年もまえから決まっている」と考えた背景は、「聖書の暗号」です。聖書の暗号を分析する人は世界で100人ぐらい、日本でも解読ソフト開発者などがいるようになりました。それによりますと、シェークスピアは「マクベス」「ハムレット」とともに、エジソンは電気と白熱電球とともにニュートンは重力とともに、ベートベンやバッハはドイツの作曲家で、レンブラントはオランダの画家で、旧約聖書に「聖書の暗号」として出てくるそうです。

ケネディ暗殺、湾岸戦争、イスラエルのラビン首相の暗殺、ソ連邦の解体と共産主義の没落も。日本では広島の原爆も、神戸地震も、オーム真理教の事件まで、予想されているそうです。暗号解読の対象となるのは、主として旧約聖書の最初の五書(創世記、出エジプト記、レビ記、民数記、申明記)でした。これらはヘブライ文字で書かれているのですが、これを「等距離文字列法」で分析するとこういう予測結果が出るそうです。最初はイスラエルの学者が1990年代のはじめ発表したそうですが、そこに示されていることは、偶然では数学的にありえないことだそうです。

昔の文書で、将来は決まっているとしているのは、(アユールベーダが発祥した)インドの「アガステアの葉」が有名ですね。インドの師、サイババ等を書いている青山圭秀(1959年2月生まれ)さんの著作の一つに、「アガステアの葉」という本があります。が、「本当にこんなことがあるのかな」と読んだ当時は思っていました。また、同じようなもの(今度は「聖書の暗号」として)が出てきて、船井幸雄さんも「そうだ」と言っています。

しかし「聖書の暗号」から分かる事は、何万年も地球人を支配していた、「闇の勢力」が1995年ごろ地球をさったそうです。「闇の勢力」という言葉は、船井幸雄さんの命名ではありません。船井幸雄さんは、ただ何万年も地球を支配した知的生命体と呼んでいます。

だから、それ以降「聖書の暗号」で分かる世界の予測は、予測から外れることが多くなっていくそうです。神が人間と共同して、世界を作っていくので、これからの世界はどのようにでもなる。だんだん人間が思ったとおりの世界を、神と人間が作っていくようになるのだそうです。

2015年以降から「聖書の暗号」の予言は、外れる度合いが多くなるそうです。そしてこの本では、「生体エネルギー研究所」や「アースハート」や「万田酵素」やハワイの「ホ・オポノポノ」のことを書いていました。私には良く理解できないところがあるのですが、それでも、世の中には良いことが沢山おこりつつあるというのは分かります。

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<長江(揚子江)文明が道教(老荘の思想)の元、黄河文明が儒教(孔子の思想)の元。そして、船井幸雄さんは、老子の生まれ変わり?>

中国は大きい。だから影響力も大きかったし、今の中国をアメリカも無視できなくなってきました。だから私たちもその中国をもっと知らなければならないと、私は思います。今中国の低賃金等と日本の体制の平均化で、日本はユニクロやスーパなどでの安売りを味わうようになりました。

そういう面では、中国の台頭の良い面もあります。しかし日本は、覇権の国中国と、もう一度戦争になるのかも知れません。いろいろな可能性があるのに、それにしては、中国のことをあまりにも知らないのが、私たちの現状ではないかと思います。中国は大きいので、小さな範囲で分かってもしょうがないとは思いますが。

その中国の歴史では、道教と儒教がかわるがわる信奉されてきました。南方の長江のもとで育った道教は多神教(アニミズム)が底辺にあるといいます。北方の黄河の元で孔子により作られた儒教は、厳しい一神教(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教もこれです)が底辺にあると言います。

日本の神社はどちらかというと、道教をベースにしているのかも知れません。船井幸雄さんが、神社の出とは知りませんでしたが、船井幸雄さんを老子の生まれ変わりという人があるそうです。「柔道」や「上善如水」のあの老子ですね。

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<これから人間はネガテブ型からポジテブ型に変わる>

これから人間社会は価値観が変わり、エゴ(自分中心の)世界からエバ(愛の)世界に変わっていき、人間はネガテブ型からポジテブ型に変わっていくとのこと。エゴ世界は船井幸雄さんのいうところの「地の理」の世界で、エバ社会は「天の理」の世界です。それ(エバ社会)が、人間が本当に求めている世界だとのこと。その引き金を引くのは日本人だろうと言っています。

この本には、私が分からないことが、いくつか書かれています。プラズマだとか、地底世界だとか。冗談でなく本気で船井幸雄さんが書いているので、笑ってすませることが出来ないのです。だから船井幸雄さんの言うことを、やっぱり私は分からないと言うしかない。

60年前、アメリカのロズウェルでUFOが墜落し、エイリアンが死んだというのは、テレビにもその映像が流れています。その死体はアメリカ軍が管理していると、くり返し根強く噂が流れました。が、それについて船井幸雄さんは次ぎのように書いています。私は「なるほどね」と思いました。

―――ロズウェル事件から60年、宇宙人のことを少し本気で考えてみたい。・・・エイリアンは日本人だった――の驚天動地の報告がもたらすもの・・・ロズウェルのエイリアンに、日本人と共通する「YAP因子」が見つかっていたという報告

―――日本人というのは特殊な人種で、YAP(-)という遺伝子を持っているだけでなく、いくつかの他の民族にはみられない特徴を持っています。・・・①原爆の洗礼を受けたにも関わらず、抗議しない。復讐も考えていない。②戦争放棄の平和憲法を持った。③古い魂を持っている(ケンカ、賭け事などが下手。恨みを忘れたがる)④右脳型である。母音言語を持っている。⑤自然と溶け込める能力がある。⑥死ねばすべてを許す。故人を仏にしてしまう。⑦阪神・淡路大震災のときのように、災害時に絶妙な助け合いをする。⑧アルザル人と同じYAP(-)という遺伝子を持つ。⑨与え好き、脅かさない、自虐的である。⑩約束を守る気質がある。⑪保守的、長いものには巻かれろ型である。

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<船井幸雄さんが参考にしていること>
「日月神示」の言っていることは当たっているので、これからの世界を考えるとき参考になるそうです。また、病気をして、中村天風さん(もう故人です)の偉さ、言っていることの正しさが分かるようになった。本では、「ヒマラヤ聖者の生活探求」「あるヨギの自叙伝」「日本の光」をくり返し読んだそうです。

船井幸雄さんが最近ショックを受けた経済書が2冊。それは、一冊目は副島隆彦さんの「日米『振り込め詐欺』の大恐慌」、二冊目は朝倉慶さんの「恐慌第2幕」。最近、読んで感心したのは3冊。呉善花さんの「日本の曖昧力」、1882年に生まれたカール・ジブランさんの「THE REPORT」、R・D・ウィリングの「地球を滅ぼす人類最後の宗教、マネー/金融システムの闇の超起源」です。

船井幸雄さんは、これから世の中変わっていくといいます。インターネット社会になって、情報が行き渡るようになった。嘘をつけなくなったといいます。今の通信技術の進歩には、私も日々その凄さを感じるようになりました。だから世界が変わるという船井幸雄さんの意見には、私も今同じ思いを持っています。この世界の変化に私も、役にたつことはあるのだろうか。そんなことを考えた読書でした。

遠藤拓郎さんが書いた「6分半で眠れる快眠セラピーCDブック」を読んで、読書感想文を書きました。

遠藤拓郎さんが書いた「6分半で眠れる快眠セラピーCDブック」を読んで、2009年8月、私は下記の通り、読書感想文を書きました。写真は、本の表紙を、撮ったもの。ついでに、このCDを出してきて、パソコンに今、かけました。収録曲は、次の3つです。

1.Cncerto/古澤巌(想像力を高める曲)
2.Liza/葉加瀬太郎&古澤巌(リラックスさせる曲)
3.AVE MARIA/志方あきこ(眠りへといざなう曲)

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読書感想文(6分半で眠れる快眠セラピーCDブック・・・遠藤拓郎)

<遠藤拓郎さんは1963年生まれ、東京で生まれた睡眠を専門とする医学博士です>

遠藤拓郎さんは1963年に東京で生まれ、東京慈恵医大で医学を学び、スタンフォード大学、チューリッヒ大学、カルフォルニア大学サンディエゴ校に留学し、その後、母校の慈恵医大で助手、北海道大学で講師を経て、現在スリーピングクリニックの調布院長だそうです。

祖父、青山義作さんは、東京都港区にあった、斉藤茂吉が院長で有名な青山脳病院の副院長だった時代に、不眠症の治療に取り組みました。お父さん遠藤四郎市さんはJALと組んで、時差ボケの研究をしたそうです。つまり、祖父、父、それに息子(遠藤拓郎さん)3代に渡り、睡眠に取組んで来ました。

そしてこの本の帯には「音楽を流すだけで、眠りが変わる」「どう眠るかで人生が変わる」とあります。どの言葉も単純で説得力があり、迫力がありました。遠藤家が3代80年に渡り、睡眠に取り組んできたのがわかります。

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<アヴェマリアの歌が、小さな音ですが本屋で流れていました>

この本を買った理由は、次のとおりです。本屋で本を読んでいたら、小さくアヴェマリアの歌が流れていたので、この本を見たら「6分半で眠れる快眠セラピーCDブック」とありました。そのメロディーの内容は「コンツエルト」(古沢巌)、「リザ」(葉加瀬太郎&古沢巌)、「アヴェマリア」(志方あき子)とあります。「昔聞いたアヴェマリアの歌は良い歌だったな。自分が良いと思った歌は、また聴きたいな。快眠セラピーなんて良いタイトルだ」と、思ったら、思わず中味も見ないで買ってしまいました。

あまり、本の中味は多くないのに1500円なんて、買ったあとで思えば少し高かったという気持ちにもなります。が、なるほどこれが衝動買いだなと、妙に納得しました。先週、分子生物学の本を読んだばかりですから、自分の体に興味を持っていたこと、自分の活動に占める睡眠時間の多さに気がついていたことから、この本を見たときは、私に人間の(そして私の)体に対する特殊な思い入れが、あったのかも知れません。

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<人間の体は血行がよければ良い。血行で、生物はその動的平衡を保っている>

人間の体は、一面で精緻であるし、一面でシンプルだと思います。ガンも高血圧もその他の病気も、人間の体について、昔からの人が言う通りの延長線にあるのだということが、先週の福岡伸一さんの本から分かりました。そう考えると「睡眠もまた、恐るべし」です。

私は毎朝、自分の足の裏揉みを自分で15分ぐらいやっていますが、そうすると揉んでいる間中、自分の足を目の前で見る事になります。その時、足にはいろいろなことが起こっているのが分かりました。指の元が割れたり、指の又が多分血行が悪くて痛かったり、足の裏の指近くが固かったり、足の外側が固かったり等です。

それらを見ていると、福岡伸一さんの言う生物の「動的平衡」(他の人が発見したのかも知れないけど、私がなるほどと思ったのは福岡伸一さんが言ったからです)が分かります。足は、血流を利用して、毎日自分を作り変えているのでしょう。それも私の毎朝の足の裏揉みの体験からすると、作り変えは忙しく行われているような気がします。そして、私の足の裏揉みは、きっと私の足の血行促進を手伝っているのだと思いました。

体の作り変えの一環として、いろいろなことが起こる。病気のすべてが、足で起こっていることと同じなのだ。血行が大事なのはそう考えると当たり前だし、昔の人が体験的に言っていることは大事にしなければ、ならないと思いました。

人間の体の細胞は入れ替わり、3年もたつと、全部物理的には体は別な物体になっているそうです。それでも何年たっても「私は私である」し、「あなたはあなたである」のですね。何が人間の体に残って、継続しているのでしょう。それが、今の福岡伸一さんの物を見る原点だと思うし、その答えの大事な一つが「生物の動的平衡」なのだと思います。

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<この本の章構成は3つからなります。1章は簡単にいえば、睡眠を大事にしましょうということです>

この本の章構成は3つからなります。1章は「どう眠るかで、人生は変わります」でした。快眠は「健康」「美容」「ダイエット」「仕事」「勉強」に効くそうです。眠り始めの3時間に、昼間壊れた細胞を復活させる、成長ホルモンがもっともでるとか。

夜中の3時過ぎになると、蓄えておいた脂肪をエネルギーに変える、コルチゾールというホルモンが沢山でます。人間の自律神経は、寝ているあいだに、いろいろなことをしているのですね。快眠が大事であることは、経験的にも分かりますが、アメリカでは「スリープエデュケーション」、つまり、睡眠について学ぶことが盛んのようです。これから、睡眠はクローズ・アップされてくるように思いました。

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<2章は、睡眠中に人は何をしているかを書いています>

2章は「快眠のために知っておきたい『睡眠のメカニズム』」です。いくつか、私がビックリすることが書いてありました。人は眠るとき、体温が1℃下がるそうです。熊の冬眠と良く似ていますね。人間も動物だということが、分かります。

そして体温を下げているのは血液で、血液が手足を通るとき、外の空気で温度が1℃さがるそうです。体温を1℃下げると人は眠くなるのだそうですが、血液の温度を下げるために、手足が活躍しているのですね。でも、体温を上げると体の機能があがると聞いていた私は、これにビックリしました。

人間に体内時計があって、体温が下がるとき、人の眠気を誘うホルモンのメラトニンが出てくるそうです。このメラトニンは先週読んだ、福岡伸一さんの書いた分子生物学の本で、必須アミノ酸であるトリプトファンが、体の中で酵素等の働きで変化して出来ると書いてありました。

福岡伸一さんは、人の栄養が不足することはあまりないので、トリプトファン等を含むサプリメントをとる必要はあまりないとも書いてあって、それはそうだと思っていました。が、この本にはサプリメントで摂取できるとも書いてあります。私は、この件については福岡伸一さんの方を信じていますから、メラトニンはサプリメントで摂取できるのは、それはそうだろうが、役にたたないと思うので、本に書く必要はないと思いました。この部分だけ、この本には不満が残りました。少し世の中に迎合的過ぎるのではないかと思って。

話が脱線しましたが、本題に戻ると、私たちの自律神経を司っている体内時計を正確に維持するためには、朝日を浴びるのが良いとありました。体内時計は放っておくと、25時間を1日にしていくそうです。朝日を浴びるのが良いなんて昔の教えどおりだ、と嬉しくなりました。なにしろ最近の私は、私が読む本に影響されていて、体験を踏まえた「昔派」になっていましたから。

睡眠には「REM(Rapid Eye Move)睡眠」と「nonREM睡眠」があることも書いてありました。これらは90分ずつ続きますが、「REM睡眠」が夢を見る睡眠で、心のメンテナンスを担っています。また「nonREM睡眠」は、深い眠りで体の休息を担っています。

だから寝るのは、90分の倍数でとれば「REM睡眠」と「nonREM睡眠」の両方がとれるので良いともいっています。睡眠すれば、自然にそのようになっていると思いました。

それを変なほうに曲げているのが、ストレスなのでしょう。そうすると鬱になったりするので、ストレスは現代病でもあるのです。私も歳をとったら、あまり眠れない夜というのはなくなったのですが、若いときは眠れない夜が沢山ありました。睡眠を通じて、私たちが分からないでいる、私たちの心の病を癒してくれるのでしょう。そして、それが乱れるのも睡眠に表れるのだと思います。

「睡眠のコアタイム(0時~6時)を意識して、規則正しい睡眠を組み立てましょう!」「ストレスが不眠症の大きな原因の1つになっている。自分なりのストレス対処法を持つことが大切!」ともあります。その通りだと思いました。自分なりのストレス対処法が見つけられなくて、みんな困っているのだと思いますが、この本が書けるのはここまでなのでしょう。

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<3章には、快眠のためにしたほうが良いことが書いてあります>

3章は「心地よく、幸せに眠る方法」です。「湿気のない状況が良い」「就寝前の入浴や軽い運動で脳を騙すのがいい」「快眠体操で、手足に血液が流れやすくしてあげましょう」「グリシンが快眠をサポートするので注目されている。キムチとナイトミルクを食べるのも快眠につながる」と具体的なことが、書いてあって迫力がありました。

具体的なことは間違いも多いのですが、すぐ分かって良いと思います。この本には誤りもあると思いますが、こうして声を出していけば、快眠に関してはだんだん情報が集まってくるのではないでしょうか。

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<CDでひさしぶりに音楽を聴きました>

「付属CDを聞きながら、深い眠りへ!」とありました。「ドライブ中などは使用しないで下さい」と書いてありますが、なかったので車のCDとしてこれを使い、ドライブ中にも聞きました。音楽は車のなかを爽やかにしてくれるようです。

CDのメロディーの内容も良く考えているようで、聞いていて凄く気持ちが良かった。あまり眠くなりませんでしたが、そのメロディーを聴きながら、友達とも話しながら、ドライブをしました。メロディーが鼓膜を刺激して、それが脳に伝わって、関連する神経細胞のシナップスを刺激して、また関連する自律神経を刺激して・・・。どうなっているのか、全貌は分かりませんが、気持ちが変わることは確かなようでした。

昨日(10月26日)16時ころ、少し早いが、国立劇場小劇場を出た。

昨日(10月26日)16時ころ、少し早いが、国立劇場小劇場を出た。写真は、小劇場を出て庭を、撮ったもの。木の向こう側は、内堀通りの三宅坂の上のあたりになる。

新内は、浄瑠璃、三味線、上っ調子の3人で進められるのが基本形。そこで、江戸の時代の心中等が語られる。

新内は、浄瑠璃、三味線、上っ調子の3人で進められるのが基本形。そこで、江戸の時代の心中等が語られる。写真は、その基本形で演された、「関取千両幟」を3人で演ずるところを、撮ったもの。

左から順に、浄瑠璃(今のボーカル)、三味線(主伴奏)、上っ調子(全体を補助するもので三味線で弾かれる)が、演されている。残念ながら、私の元上司が、浄瑠璃をやるときは、私が用事があるので、この写真は、元上司が演じている場面ではない。

国立劇場、小劇場で途中で帰る私は、前の方、端の方に座った。


国立劇場、小劇場で途中で帰る私は、前の方、端の方に座った。写真は、沢山の新内が人を変えて、順に語られるが、人を変える幕間にステージを撮ったもの。

昨日(10月26日)、千代田区隼町にある国立劇場に新内を聞きに行った。

昨日(10月26日)、千代田区隼町にある国立劇場に新内を聞きに行った。ン写真は、営団地下鉄永田町でおりて、永田町側から国立劇場に入るとき、撮ったもの。NTT-MEに居たときの元上司が、10年前ぐらいから、人間国宝の敦賀若狭穣について、新内の練習を始めた。

元上司が、敦賀若狭穣が国立劇場で主催する、新内演奏会で何人かと組んで発表する。それを聞くため、13時少し過ぎ、国立劇場についた。、

2014年10月26日日曜日

福岡伸一さんの「世界は分けても分からない」を読んで、私は読書感想を書きました。

福岡伸一さんの「世界は分けても分からない」を読んで、私は2009年8月、
読書感想を下記の通り書きました。写真は、この本の表紙を、撮ったもの。

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読書感想文(世界は分けても分からない・・・福岡伸一)

<福岡伸一さんは1959年生まれ、千葉県松戸市で育った分子生物学者です>

福岡伸一さんは1959年9月に東京で生まれ、京都大学に行った分子生物学者です。現在は青山学院大学の教授をしています。本も沢山書きました。DNA(Deoxyribo nucleic acid=デキシリボ核酸=遺伝子です。また誤った遺伝子と言われるガンウィルスはDNAだけでなりたっています)を書いた「生物と無生物のあいだ」や、ルドルフ・シューマッハの、生物の成立に関する考察を基にした「動的平衡」等の本があります。

私は1968年に松戸市胡録台の電電公社の独身寮に入りましたが、同じ頃小学生の福岡伸一さんが、多分私の独身寮から比較的近くの公務員住宅に越してきました。「生物と無生物のあいだ」の本屋の立ち読みでこのことを知り、思わずこの「生物と無生物のあいだ」という本も買ってしまったのです。

本を読んで見たら、あまり多くの分子生物学の考え方が書かれているので、新しいことを理解する能力の少ない私は、若干、読むのに辟易しました。でも、福岡伸一さんの丹念な文章力もあって、本をやっとの思いで、全部読みきったのです。そしたら、ジワーとした感動がでてきました。

分子生物学における関係者の粘り強い探求心・・・、ルドルフ・シューマッハの動的平衡論のものの見方の新しさ・・・、波動方程式からつきぬけて、生き物を考え始めたシュレジンガーの凄さ・・・、天才たちがそこで活動しています。

福岡伸一さんが、ノックアウト・マウスを使った実験で、こうなるはずと思ったことが、やすやすと破られていく現実に、自然の深さを見、そして福岡伸一さん自身の考え方を変えていくことも書かれていました。自分を変えることは大変なことと思いますが、自然から学ぶ謙虚さに、思わず粛然とします。

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<「世界を分けてもわからない」という本のタイトルに惹かれました>

「世界を分けて考える」と、いうのがこれまでの西欧・アメリカを中心とする考え方で、これまで何世紀もの間、指導的原理でした。その考え方が、世界を一歩も二歩も進めてきています。しかし最近、部分ではなく全体を考えるという考え方が出てきました。

ユダヤ人のアーサ・ケストラーの「ホロン革命」(全体を現すホールに、電子のエレクトロンなどに使われているオンを組合せてホロンと言っています)という本もそうです。分けて考える極致が西洋医学だそうですが、漢方などの東洋医学が全体から人を見るということで、「全体を見る」が最近見直されてきました。老荘の思想や禅の思想もそうだと思います。

分子生物学に携わってきた福岡伸一さんが、生命を考えるというその経験のなかで、何度も考え方を変えてきた結果が、部分から全体なのでしょう。でも私には、全体を考えるということが、分かりそうで分かりませんでした。部分からものを考える西洋の思想は、わかってみると凄く便利で、私もそのくびきから抜け出すことはなかなか出来ません。

出来ないから・・・、どっぷり分ける考え方に浸かっているから・・・、その反対を言っているこのタイトルに魅力を感じたと思うのです。この本を読んで、自分が変われるのかは分かりません。でも変わりたいと思っているから、この人の本は難しいかも知れないと思いながら、読んだと思います。

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<この本を分けて考えて見ました>

の本はいくつかの部分からなると思います。分からないときは、部分に分けて考えると分かるときがあるのが経験的に分かってきました。そして私は、やっぱり分けるこの考え方に、馴れて来たのです。分けて考えるのは、この本を読むときの邪道であるのかも知れません。分けてもそれらは、微妙に絡み合っているので、分けられないと福岡伸一さんは言っていますのから。

私がこの人の説明の懇切さ、正確さに感心するとともに、一方、全体が分かるまでには、この人が何を言いたいのか分からない、というイライラ感が私にあるのは、何故でしょう。いつも全体が分かるまでは、ひたすらこの人の親切な語り口を、なぞっていくだけなのです。

私が分けるということに馴れている、悪癖からでしょうか。それとも単純に私が、この後で言うところのマップ・ラバーで、福岡伸一さんの言うように生物の本質はマップ・ヘイターで、しかもマップ・ヘイターが秩序を早く作ってくれるものなので、この本の成り立ちも、マップ・ヘイター的であるからでしょうか。

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<最初に書いてあるのは、福岡伸一さんの考える背景です>

最初にこの本で福岡伸一さんが、言っているのは考え方(考える背景)でした。一つ目はヴィトーレ・カルバッチョ作の絵、「ラグーンのハンティング」と「コルティジャーネ」は、1枚の絵を2つに切り取ったものだそうです。辺の切り口からみると本当は1枚の絵を4枚に切り取ったのかも知れないと言っていました。

二つ目に視線を言っています。絵画の「モナリザ」のモザイクや、なぜ星が見えるのかで説明しています。それと私たちの目の裏にある反射板について説明していました。

三つ目は、イームズのパワーズ・オブ・テンです。一人の人を中心に宇宙の大きさから分子・原子のミクロの世界まで、ズーム・アウトし、ズーム・インするものです。パワーズ・オブ・テンの名称は、その大きさを示すのに、一辺の長さを10の「何乗」かのメートル単位で、フレームの左側に表すことから来ているそうです。このパワーズ・オブ・テンの光量(目が感じることの出来る光の量)については、嘘があると福岡伸一さん言っていますが。

四つ目は、マップ・ラバーとマップ・ヘイターについてです。「地図を読めない女に、人の話を聞かない男」という本のあの地図ですね。人には物を考えるとき、全体が分からない(地図がない)と考えが進められない人と、自分の周りさえ分かればいい(全体の地図がなくても平気)人がいるそうです。

前者がマップ・ラバーで、後者がマップ・ヘイターです。生物の世界はマップ・ヘイターで成り立ってもいるといいます。さしずめ私は、マップ・ラバーだと思いました。これらを福岡伸一さんは、ジグソー・パズルの解き方で説明していますので、その本質が分かりやすくなっています。ただ、その説明の上手さに、私は感心するだけでした。

五つ目は、すい臓を説明していました。その顕微鏡写真に写る島は、それを初めてとった人の名前からランゲルハンス島と呼ばれますが、すい臓のこの島は糖尿病で有名なインシュリンを生産していますし、その背景となる海は、消化酵素を生産しています。

六つ目は、福岡伸一さんが好きな人たちです。1929年1月生まれで、イタリア文学者で評論家の須賀敦子さん他。各章のはじめには、それらの人の言葉が引用されていました。須賀敦子については足跡をたどっています。それぞれ、分子生物学者としての福岡伸一さんが実験をしながら、一緒に考えた人たちでした。

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<プロローグから第3章までは、腐食しないコンビニのパンの説明です>

あとは、この本の中味です。この本はプロローグ、エピローグに1章から12章まででなっています。プロローグから第3章までは、人間の9種類の必須アミノ酸で一番人間に少ないトリプトファン(福岡伸一さんが好きな必須アミノ酸で、福岡伸一さんはこれを使って、トリプトファン国際学会で発表もしています)を使って、たんぱく質や酵素や、神経細胞(特定のたんぱく質の放出と、それを受け取るレセプターを持っています)を説明していました。

必須アミノ酸のトリプトファンは、体内でホルモンのセロトニンやメロトニンに変わるので、健康食品に用いられているそうです。もっとも福岡伸一さんは、トリプトファンが健康食品に取り込まれるのは、おかしいと言っていると思いますが。

神経細胞のレセプターに囮物質が取り込まれると、妙に神経が興奮しますから囮物質が神経毒になりますが、酵素が囮物質を取り込むと、酵素が酵素本来の働きをしなくなります。言い換えると囮物質で、酵素があれば本来進むべき反応が、進まなくなると言っていました。この現象を使ったのが、防腐剤に使われるソルビン酸です。ソルビン酸は、パンなどにも含まれていますし、ソーセージなど練り物にも、そのほか、米に黄色い液をいれて炊いているというファースト・フード店等でも、防腐剤として使われてきました。

ソルビン酸は、腐食を進める乳酸、クエン酸、りんご酸等に似ているので、腐食反応を進める酵素に取り込まれますが、ソルビン酸を取り込んだ酵素は、腐食反応を進め(られ)なくなるので、腐食が進まなくなるわけです。ソルビン酸は水溶性ですし、いずれ溶けてなくなるので、微生物以外、人間等の動物には悪さをしないということで、使われていますが、微生物に影響するのであれば、人間にも影響があるかも知れないというのが、部分ではなく全体を見る福岡伸一さんの考えでした。

ここで、次の次に出てくる「ラッカーに従ったスペクターの嘘」に出てくる。りん酸化反応の説明が出て来ますから、全体は微妙に絡まっているかも知れません。

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<第4章から第7章は「ES細胞とガン細胞」等です>

これらの章には、分子生物学者としての福岡伸一さんからみた、常識の嘘が書いてあると思います。ここは、理解力の低い私でも、唸って読んだのですが面白かった。章のタイトルと説明を書くと、書いてある内容がだいたい分かると思いますので、書きます。

――第4章 ES細胞とガン細胞――

私たちの細胞は周りを見ながら(近隣の細胞と交信の結果、互いに他を規制する形で)、自分を決めています。私の細胞は皆同じ遺伝子(DNA)をもっているのに、自分のいる場所によって、髪の毛にもなるし、心臓にもなるし・・・。私たちの細胞は、マップ・ヘイターがジグソー・パズルを解くように、自分のまわりの細胞から自分を決めているのです。

ES細胞もガン細胞も、周りの空気を読めない(周りの細胞と交信できない)ので、自分探しの旅でただ増殖を繰り返していると言っていました。ES細胞は、初期胚細胞とあるタイミングで会うと、初期胚細胞と情報交換しあい、ES細胞は初期胚細胞の一部となって、まわりの初期胚とは違った細胞になっていきます。しかしES細胞がどんな細胞になって行くかは、まだ偶然に左右されていて、実験室では制御できていないとも言っていました。

ES細胞が他の細胞と交信できないと、ガン細胞と同じように、あてどもない自分探しの旅で増殖を続けるだけで、この2つの細胞はとても良く似ているのだそうです。

――第5章 トランス・プランテーション――

トランス・プランテーションは、ハワイのコーヒ園、マレーシアのパームの林、ブラジルのバナナ・プランテーション等を言います。どの植物も最初は外来植物でした。トランス・プランテーションは新しい字義では、臓器移植を言うそうです。また、人間が国境を仕切る国境線も、それぞれ相手の国で写したものを、対称的にならべ「Border and Sight」としてのせてあり、これが今の医学と同じだとして考察していました。

――第6章 細胞の中の墓場――

細胞は自然に壊れる前に、自ら壊している。自然にエントロピーが増大(極大は細胞の死)する前に自らを壊し、また再生し細胞のエントロピーを常に低くしていると言っていました。今の細胞を作る仕組みも大変膨大なものですが、それ以上に自らの細胞を壊す仕組みは、沢山あるそうです。

――第7章 脳のなかの古い水路――

生物の古い記憶が、私たちの細胞を支配しており、空目(実体とは違う見え方)等が起こる。

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<第8章から第12章、エピローグは、ラッカーに従ったスペクターの嘘です>

エイフフレイム・ラッカーは1913年ポーランドで生まれ、1979年頃はニューヨーク州のコーネル大学で分子生物学の教授をしていました。「ガンがエネルギーを浪費していくことについて」仮説をたて、それを実験で証明しようとしています。スペクターは学生から、そのラッカーの研究室に入り、ラッカーの仮説を検証するための実験に従事しました。

ラッカーはすでに、「糖が燃やされてエネルギーになったとき、それを一時的に貯めて必要なとき使う仕組みは、ATPとADPを使って行われる」ことを証明して、名声を得ていました。そしてその次ぎの新しい仮説の証明に、そのときは夢中になっていたと思います。

しかし、すべてのポスドクが実験をあまり上手くやらないので、イライラしていたと思います。スペクターは学生から、実験室に入ったばかりなのに、その実験の手腕は天才的で、またハードワーカでもありました。スペクターはラッカーにすぐに気に入られます。二人は本を読み返しても、天才だと思いました。

福岡伸一さんは、スペクターの実験を丹念にたどります。おかげで、ここで、何が議論され、何を実験していたかが、私でも良く分かりました。遺伝子スイッチのオン、オフが行われるメカニズムも分かります。また、ATPの分解が、対応する酵素がカスケードに連鎖されることにより、感度が(倍率が)上がることも分かりました。

そして、ルドルフ・シューマッハの使った同意元素を使う実験も、改めて良く分かります。スペクターはそれらを、完璧にしかも早くなしとげたように思いました。しかし、実験で一つだけ嘘をついていたのです。それは同位元素のところでした。嘘をつくのは研究者にとって致命的な欠点になります。少なくとも研究者仲間から相手にされなくなり、スペクターは学会を去りました。

スペクターの実験をベースにした、ラッカーの仮説は、偶然かその後結果的に正しかったことが証明されていきます。酵素のカスケード数まで、偶然に同じでした。スペクターは若かったし才能もあったのだから、何も嘘をついてまでアピールする必要はなかったのではないか、と凡人の私など思ってしまいます。

嘘で人生を狂わす人は、昔から多くいました。嘘は結果で自分の誤りを知るチャンスを失いますから、それが私には致命傷だと思います。「これで終ね」。しかし、そこで何が議論されていたかはわかったし、本題の「全体として世界を見たほうが良い」というのが、分子生物学者で、実験にも参加している、福岡伸一さんの経験上の意見だというのもわかりました。